高血圧
血圧が高い状態が長期間続くと、全身の血管は動脈硬化をきたします。この動脈硬化は、脳卒中、心筋梗塞、大動脈瘤などの原因となります。また、心臓は高い血圧にうち勝つために無理をすることになり、心臓肥大が起こり、心不全を招くこともあります。血圧が高い時に症状がなくても、このような病気につながる可能性があるため、高血圧にならないように注意することが必要です。当院では血圧を下げる薬をお出しするだけでなく、自宅での血圧測定の習慣化や食事・運動などについてもお話させていただきます。
心臓弁膜症
心臓は4つの部屋に分かれており、その部屋と部屋をつなぐ扉のようなものを「弁」といいます。弁は血液の流れを一方向に維持し、逆流を防止する役割があります。心臓弁膜症は、心臓の弁に障害がおきて血液の流れが悪くなる病気です。だるさ、動悸、息切れなどが心臓弁膜症の自覚症状ですが、弁膜症であっても加齢による変化と思われて気付かれないまま重症化することがあります。心臓弁膜症は心臓に負担をかけて心不全を引き起こすことがあるため、心臓弁膜症を早期に発見し、適切なタイミングで治療することが重要です。当院ではその場で医師が心臓超音波検査をおこない、重症度に合わせて治療方法をご提案させていただきます。
心房細動
心房細動はクリニックで多く見かける病気のひとつで、一生のうち4人に1人は心房細動になるといわれています。心臓が小刻みに動くようになり、規則的に脈を打てなくなるタイプの不整脈です。心房細動は脳梗塞の原因となる不整脈であり、注意が必要です。一定の条件に該当する心房細動の方は血をサラサラにする薬を飲んで脳梗塞を予防します。また心房細動では脈が速くなりやすくなるため、心臓が疲れてポンプ機能が弱り心不全になってしまうことがあります。このような脳梗塞や心不全などの合併症にならないために、心房細動と診断されたら治療を始めることが重要です。最近ではカテーテル治療で心房細動を根治することも可能であり、当院では患者様のご希望に合わせて、治療選択肢をご提案させていただきます。
狭心症
心臓は1日に約10万回、休みなく動いて全身の血液を循環させており、そのエネルギー源の栄養や酸素を送っているのが「冠動脈」です。冠動脈は心臓の表面を上から覆うように走行しています。年を重ねるにつれ、この冠動脈の血管壁にコレステロールがたまり、動脈硬化が進むと血管が狭くなり、血流が減ります。血流が不足すると心臓から危険信号として胸痛や胸の圧迫感を感じるようになることがあり、これが狭心症です。冠動脈がさらに狭くなって完全にふさがり血流が途絶えると、その部分の心筋細胞が死んでしまい、急性心筋梗塞症になります。心筋梗塞は年間約15万人が発症しており、そのうち30%の方が死亡する極めて危険な病気です。心筋梗塞になる前に狭心症の治療をすることが大切で、当院では投薬だけでなく生活習慣や運動、食事の見直しもサポートしていきます。